台風の進行方向の右側では一般に風が強いと言われ、このような性質は以前から船乗りには知られており、航海が危険であることから「危険半円」と呼ばれています。

その反対に左側では風が弱いので「可航半円」と呼ばれます。

北半球において台風の進行方向右側では、台風の周囲を渦卷く反時計回りの風の方向と、台風自体が進む方向とが一致するためそれらを合わせると風が強まります。
台風がノロノロ動いている場合には台風自体が進むことによる効果は小さいので、左右でそれほど大きな違いが出るわけではありません。

なぜ・台風の進行方向の右側は雨風が強いのか - YouTube

出典:YouTube

▼過去の台風でも、進路の右側に被害が出ていました

1991年台風19号の進路(気象庁)

1991年台風19号の進路(気象庁)

9月26日に宮古島の東海上で北東方向に進路を変え、9月27日に長崎県佐世保市付近に上陸
山口県をかすめたあと日本海上をオーバースピードで進み、翌日朝に北海道に再上陸。
阿蘇山で最大瞬間風速60.9m/s、広島市で58.9m/s、輪島市で57.3m/s、青森市で53.9m/sを記録するなど、最大瞬間風速は26箇所、最大風速は12箇所で観測記録を更新した。

非公式ながら、鹿児島県下甑島の航空自衛隊ヘリ基地の観測で、27日の13時過ぎに最大瞬間風速88m/sを記録した。

台風の右側の大分県では、強風で森林がなぎ倒された。

台風の右側の大分県では、強風で森林がなぎ倒された。

平成3年9月27日、『風台風』の猛威をふるった台風19号は、県北・県西部地域を中心に林業、農業など県下全域に大きな被害をもたらした。県災害対策本部が発表した被害状況(平成3年10月28日12時現在)によると、造林地、林業施設、農地、農作物、土木施設など県下全域の被害総額は、816億493万3,000円となった。
http://www.pref.oita.jp/site/archive/200789.html

昭和36年(1961年) 第二室戸台風

昭和36年(1961年) 第二室戸台風

室戸岬(高知県室戸市)では最大風速66.7m/s(最大瞬間風速84.5m/s以上)、大阪で33.3m/s(同50.6m/s)、和歌山で35.0m/s(同56.7m/s)、新潟で30.7m/s(同44.5m/s)など、各地で暴風となった。
台風の通過した近畿地方と吹き返しの強い風の吹いた北陸地方で暴風による家屋の倒壊等の被害が特に大きかった。

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