1980年に宮崎駿がアニメ企画案として構想した作品のヒロインが「三の姫」(三番目の姫)だったことに由来する

サンの生い立ちとは・・・?

モロを恐れた人間が生贄として捧げた少女がサンであると物語の中でモロがアシタカに語っています。

モロにとって憎悪の対象となっているのはタタラ場。それもエボシ御前なのです。
森を切り開こうとする人間を率いる存在だからという理由もありますが、もしも別の理由があったとしたら…。

家が没落して身売りされ、倭寇(今で言う海賊)の頭領と結婚したエボシは海賊の頭領の妻におさまったが、
やがて頭領である自分の旦那を殺してその財産を全て自分のものにして逃亡。

海賊時代の金で、タタラ場を造ったそうです。

ここからが本題。左はジブリ作品の謎に迫っているマニアックすぎる程の研究本。
こちらの書籍にて、大胆な仮説を唱えているのです。それはズバリ、
"エボシがサンの本当の母親なのではないか"
というものです。
サンを育てることになったモロは情が移りサンを捨てた母親であるエボシを憎んでいる・・・

サンにとってエボシは森を切り開く敵で、一族の仇でもあり
何より育ての母であるモロを完全に失うきっかけも作ったわけです。
エボシの方はというと、サンの名前を知らないどころか、サンは
アシタカ以外の人間とは言葉を交わしていないため
サンが人間の言葉を話せるかも知らないわけです。

『もののけ姫』をご鑑賞の際にはこの仮説の事を思い出してみてください。また新たな一面が発見できるかもしれません。

ラストシーンは何故スッキリしないのか?

「すっきりしないエンディングになっているのは、実は製作側の迷いのせいといった方が正確なのかもしれない。自然と人間の戦いも結局決着はつかず、物語は幕をおろしてしまう。」

「エコロジーなどの思想的問題(※注―筆者)をポンと投げ出してあって、見た後もスッキリ感がない。」

スッキリしない感覚こそ、宮崎監督の渡したバトンの重さというものだ。バトンを拒否せずに受け取り、一歩でも前に進む観客でありたいものである。

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