核爆発時に『核シェルター』は本当に役立つの?
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核兵器による被害は、人類が引き起こす最も壊滅的な災害の一つです。しかし、核シェルターがあれば安全なのでしょうか?

実際には、シェルターがどの程度の効果を発揮するかは、シェルターの場所と爆弾の種類によるといわれています。

Would a fallout shelter really protect you in a nuclear blast?
https://www.livescience.com/physics-mathematics/would-a-fallout-shelter-really-protect-you-in-a-nuclear-blast

核シェルターの起源

核シェルターは、冷戦時代にアメリカとソ連が核戦争による相互破壊を想定して建設されたものです。政府は公共施設にシェルターを設置し、個人にも自宅に防空壕を作るよう奨励しました。しかし、当時のシェルターの多くは、不安を和らげるための宣伝目的だったとも指摘されています。

現代の核兵器の脅威

第二次世界大戦や冷戦時代の核兵器は、プルトニウムやウラン235を使用した核分裂爆弾でした。しかし、現代の核兵器は水素融合反応を利用するため、はるかに強力な破壊力を持っています。

1950年代の核兵器は爆発半径が約1.6 kmでしたが、現代の水素爆弾は最大160 kmの爆発半径を持つ可能性があります。そのため、爆心地に近い場合、シェルターでは防ぎきれません。

放射線の影響とシェルターの防御能力

爆風や熱に耐えたとしても、放射線の影響を受ける可能性があります。放射線から身を守るには、厚さ90cm〜150cmのコンクリートや鋼鉄、鉛でシェルターを覆う必要があります。また、放射線は直線的に進むため、シェルターの入り口はジグザグにすることで防御力を高められます。

核爆発後の生存戦略

放射線は爆発後も数日間にわたり危険なレベルに留まるため、シェルター内で最低でも1週間は避難する必要があります。しかし、それはあくまで急性放射線障害を防ぐためであり、長期的にはがんなどの健康リスクも考慮する必要があります。

シェルターは完全な安全を保証するものではない

爆心地から数マイル以内にいる場合、シェルターの効果は限定的です。しかし、数十マイル離れた場所であれば、放射線から一定期間避難することで生存確率を高めることができます。

結局のところ、核爆発に対するシェルターの効果は「熱」「爆風」「放射線」からの防御力にかかっています。理想的な防護策は、核戦争を未然に防ぐことに尽きるでしょう。


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