銃乱射事件後、アルコール販売が平均13%増加
オックスフォード・アカデミックが発行する学術誌「PNAS Nexus」に掲載された研究によると、アメリカ国内の銃乱射事件が起きた地域では、事件の翌年から少なくとも数年間にわたり、アルコール販売量が平均で約13%増加する傾向が確認されました。
この研究では、2006年から2017年までの期間に発生した銃乱射事件と、商業データをもとにしたアルコール販売の推移を比較分析。
事件発生地域では、他の地域と比べて一貫した販売増が確認されました。
長期的な影響が証明 少なくとも5年続く増加傾向
特に注目すべきは、この影響が短期的なものではなく、5年以上にわたって続く可能性があるという点です。
研究者によれば、銃乱射事件後に地域社会全体がトラウマを抱えることが、アルコールへの依存を助長する背景にあると考えられています。
論文の筆頭著者であるマット・サンド氏は「銃撃事件の被害は目に見えるものだけではなく、社会全体の健康行動にも持続的な影響を与える」とコメントしています。
地域差はあるが全体として有意な傾向
研究では、銃乱射事件が発生したすべての地域でアルコール販売の増加が見られたわけではないものの、全体として統計的に有意な増加傾向が確認されています。
また、アルコールの種類や販売チャネル(店舗販売・バー・レストランなど)による違いも一定程度確認されており、今後のさらなる分析が期待されています。
ネット上では「当然の反応」と共感も
この研究結果に対して、X上では次のようなポストが多数見られました。
「それだけ精神的ダメージが大きいってこと。むしろ当然の反応」
「銃社会の闇がまた一つ明らかに」
「悲しみや怒りをアルコールでごまかすしかない人々の姿が見える」
一方で、「アルコール依存の危険もあるのでは」「メンタルケアがもっと必要だ」といった懸念の声もあり、アメリカ社会が抱える構造的な問題を浮き彫りにした形です。
銃社会の見えざる代償に向き合う時
この研究は、銃乱射事件がもたらす影響が単なる事件の被害者や遺族にとどまらず、地域社会全体の生活や健康行動にまで及ぶことを明らかにしました。
銃規制の議論だけでなく、事件後の心理的・社会的サポートのあり方についても、改めて問い直す必要があるといえるでしょう。
文=WEBOPI(翻訳・編集)