
概要
ゼロカロリーで人気の人工甘味料「アスパルテーム」は、肥満や糖尿病予防の目的で多くの食品や飲料に使用されている。
しかし、最新の栄養学的見解では、長期的な摂取にリスクがある可能性も指摘され、健康志向の裏に隠れた“見えない代償”に注目が集まっている。
アスパルテームとは何か?
アスパルテームは、砂糖の約200倍の甘さを持ちながらカロリーがほぼゼロの人工甘味料。
ダイエット飲料や低糖食品に広く使われているが、1980年代からその安全性には議論が絶えない。特に高温で分解しやすく、代謝過程でフェニルアラニンなどに変化することが知られている。
「リスクなし」ではない理由
アスパルテームは世界中の規制当局で安全とされているが、一部研究では摂取量が多い場合に頭痛、めまい、不安感などの症状と関連する可能性が示されている。
また、国際がん研究機関(IARC)は2023年に“発がん性の可能性がある”と分類。完全な無害とは言い切れないのが現状だ。
甘味料が脳と体に与える影響
人工甘味料は血糖値に影響を与えにくいとされるが、味覚や満腹感の調節に混乱をもたらす可能性がある。
脳は「甘さ」を「エネルギー」と誤認することで、結果的に過食につながる恐れもあるとされる。これは“カロリーゼロでも太る”という矛盾した現象を引き起こす要因と考えられている。
摂取を見直すタイミングは今
多くの人が「カロリーオフ」や「糖質ゼロ」の言葉に安心して摂取しているが、その安全性は“量と頻度”に依存する。
とくに子どもや妊婦、既往歴のある人は注意が必要だ。健康維持には、自然な食材に基づいたバランスの良い食事を心がけることが最善の対策だと専門家は警鐘を鳴らす。
Aspartame: the artificial sweetener is calorie-free but not risk-free – a nutritionist explains
https://theconversation.com/aspartame-the-artificial-sweetener-is-calorie-free-but-not-risk-free-a-nutritionist-explains-254318
文=WEBOPI(翻訳|構成|編集)