トイレでスマホ、実は危険!排便中の長居が招く7つの健康リスク

概要

トイレでスマートフォンを使いながら動画を見たりゲームをしたりして、ついつい長時間座ってしまう人は少なくありません。しかしこの「長トイレ」習慣が、私たちの健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があることが、専門家によって指摘されています。

実際に、痔や肛門裂傷など、深刻な症状につながるケースもあるのです。この記事では、排便時の長居が引き起こす7つの健康問題について詳しく解説します。

Seven health conditions that show why using your phone on the toilet is a bad idea
https://theconversation.com/seven-health-conditions-that-show-why-using-your-phone-on-the-toilet-is-a-bad-idea-264808

痔になりやすくなる

便座に長時間座っていると、肛門の周囲にある海綿状の組織に強い圧力がかかり、血管が拡張して腫れやすくなります。これが痔の原因となります。

症状が進行すると、出血やかゆみ、違和感が慢性的に続き、重度の場合は脱出した痔が戻らなくなることもあります。日常的にスマホを持ち込んで長居している人は、特に注意が必要です。

肛門裂傷を引き起こす可能性

肛門の内側は非常に薄くデリケートなため、血流が滞ることで粘膜が脆くなり、便の通過時に傷つきやすくなります。その結果、肛門裂傷が発生し、ガラスが割れるような強い痛みとともに出血を伴うことがあります。

一度できると排便のたびに痛みが走るため、排便を避けてさらに悪化するという悪循環に陥ることもあります。

直腸脱や脱肛のリスク

長時間座っていきむことで、腹圧が上昇し、直腸や肛門が外に飛び出してしまう直腸脱や脱肛を引き起こす可能性があります。症状が軽い場合は自然に戻りますが、重度になると病院での処置や手術が必要となる場合もあります。

スマホに夢中になり、排便時間が長くなりがちな人は、特にリスクが高まります。

骨盤底筋が衰える

便座に長く座ることで、骨盤底筋に負荷がかかり続け、筋力が徐々に低下していきます。骨盤底筋は排便や排尿を支える大切な筋肉であり、その機能が落ちると排泄がスムーズに行えなくなるだけでなく、臓器が下垂する「骨盤臓器脱」にもつながるおそれがあります。

特に女性や高齢者は注意が必要です。

脚やお尻のしびれ

長時間同じ姿勢で座ることで、下半身の血流が悪くなり、神経が圧迫されることがあります。これにより、お尻や脚にしびれや感覚異常が生じる場合があります。一時的なもので済むことが多いですが、症状が繰り返されると慢性的な神経障害に発展することもあります。

長居は控えるのが賢明です。

失神を招くことがある

いきみすぎや長時間の座位によって、自律神経が乱れ、血圧や心拍数の急激な変化を招くことがあります。特に立ち上がる際に血圧が急降下し、失神してしまうケースも報告されています。

トイレで倒れると、頭を打つなどの二次的な事故にもつながるため、非常に危険です。

排便リズムが乱れる

スマホに気を取られて便意を感じにくくなったり、便意があるのに長居して逆に排便が遅れると、排便リズムが乱れます。これにより便秘が慢性化し、便を出すためにさらに長時間座るという悪循環を招くことになります。

排便は自然なタイミングで短時間で済ませるのが理想的です。

文=WEBOPI(翻訳|構成|編集)


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