「熱々のお茶」に要注意… 毎日の習慣が“がんリスク”になる可能性

概要

寒い季節に欠かせない温かいお茶やコーヒー。しかし、その「温度」によっては健康を害する可能性があると、専門家が警鐘を鳴らしています。

特に65度を超えるような熱すぎる飲み物は、食道がんのリスクを高めると国際的な研究でも指摘されています。本記事では、なぜ熱い飲み物が危険なのか、どの温度が安全なのかを詳しく解説します。

Do hot drinks really give you cancer? A gut expert explains
https://theconversation.com/do-hot-drinks-really-give-you-cancer-a-gut-expert-explains-261256

熱い飲み物がもたらす“見えないダメージ”

熱すぎる飲み物を頻繁に摂取すると、食道の粘膜が繰り返しダメージを受ける可能性があります。この小さな損傷が積み重なることで、長期的に炎症が慢性化し、がんの発生リスクを高めると考えられています。

専門家は「口の中で熱く感じる温度はすでに高すぎる」と警告しています。

65度を超えると“発がん性の疑い”が

世界保健機関(WHO)の下部機関である国際がん研究機関(IARC)は、65度を超える非常に熱い飲み物を「ヒトに対しておそらく発がん性がある」と2016年に分類しました。

このカテゴリは、赤身肉の過剰摂取や木材燃焼による室内汚染と同じグループに位置づけられています。

世界中で報告されるリスクとの関係性

マテ茶を高温で飲む習慣がある南米では、食道がんとの関連性が注目されています。

中東・アジア・アフリカの研究でも、熱すぎる飲み物とがんリスクの関連が認められており、2025年に発表されたイギリスの50万人規模の研究では、1日8杯以上の熱い飲み物を摂取する人は、がんのリスクが約6倍になることが明らかになりました。

日常でできる“リスク回避”のコツ

がんリスクを避けるためには、「飲み物の温度を少し冷ましてから飲む」ことが重要です。

理想的な飲用温度は60度以下とされ、熱さを感じたら一呼吸おいて冷ます習慣が推奨されます。急いで飲むのではなく、ゆっくりと少しずつ口にすることで、体への負担を減らすことができます。

文=WEBOPI(翻訳|構成|編集)


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